「美貌の青空」


95年に発表当初は歌付きの、たいそうポップな曲だったんです。
初めて聴いたのはそっちでした。やたら騒がしいバックに合わせて、作曲者自身による大変癖のある(=うまいとは言い難い)ボーカルがついていて、正直、「?」と思いました。(もちろん駄作とは思いませんでしたが…)


しかし、「1996」に入っていたこのアレンジを聴いてからは、ガラリと変わりました。坂本龍一氏の全作品の中でも五指に入る傑作中の傑作だと思うようになりました。(さらには、このアレンジを聴いて以降は、95年のオリジナルバージョンさえ、美しいと思えるようになったのだから面白い)


音楽って、アレンジもかなり重要なんだなぁと思ったのでした。

たとえばJ.S.Bachのような別格の音楽は別にして、殆どの音楽はアレンジ次第でかなり印象が変わると思います。