「ありがるん♪」

という言葉を生まれて初めて耳にして、耳を疑った。
発話者に意味を尋ねたところ、予想のとおり、感謝を表す言葉ということだった。
ためしにGoogle検索をしてみると、なんと1360件もヒット。驚きの結果だ。全部見たわけではないが(とてもそんな時間はない)、後ろに「♪」や「☆」などの記号を伴っていることが多いようだ。そしておそらく多くの使用者は若い女性だろう。

勝手な分析をすると、「ありがとう」と「るんるん」を手際よく一息に表現したいという動機があり、うまいことに「arigarun」という音の響きがよいことも相俟って生まれた表現なのだろう。

しかし・・・

感謝表現として「ありがるん」は本当にその機能を全うしているかどうかについては少々疑わしいかもしれない。その原因が「るん」の部分にあることは明らかである。つまり、これのルーツが「るんるん」にあるからである。だいたいにおいて、普段の生活で「るんるん♪」と発する人がいると、その人は「寒い」「痛い」といった評価を下される。この「痛寒さ」が「ありがるん」の「るん」にも受け継がれているのだろう。うん、きっとそうだ。

(今日、僕に「ありがるん♪」と言った人がこれを読まないことを激しく期待・・・笑)