「自分」

考えが浅く、知識も狭く、なんだかいつもちょっとズレていて、言動が軽率で不用意で、辛抱強さに欠け、何一つとして毎日は続けられず、現実逃避が大好きで、融通が効かず、要領が悪く、独りよがりなうえ他人に甘えることばかり考え、嫌いなものは見えず聞こえぬふりをし、好きなものは溺愛すぎて見境をなくし、人の話を聞くことを忘れて一人で喋り、自分の言葉で喋ることを忘れて人の話ばかり聞き、くだらないことにこだわり、肝心なことをないがしろにし、ただ、それでもどうしても、何故か自分に厳しくはなれず、自分を否定できず、それどころか、そんな自分を満更でもないとさえ錯覚している。そんな、途方もない愚か者。それが、自分。