・いわゆる(というほど定着している名称ではなさそうだが、Levin 1993はそう呼んでいる)「with/against交替」に興味が出てきた。例えば、

a. Brian hit the fence with the stick.
b. Brian hit the stick against the fence. (Levin 1993:67)

というやつである。打撃・接触を表す動詞に多く見られる。動詞は同じ形なのに、なぜ道具(Instrument)であるthe stickが目的語に昇格(promote)され、対象(Theme/Patient)であるthe fenceが斜格に降格(demote)できてしまうのか。それがなんだか面白すぎる。
日本語だと、againtのパタンは動詞を複合動詞化させないと成立しない。

a. ブライアンは棒フェンス叩いた。
b. ブライアンはフェンスに(対して){*叩い/叩きつけ}た。

…僕はこういうことを考えている時が一番楽しいようだ。