・結構前に故障してしまったオーディオを買い替えた。今度はSONY。程よいコンパクトさで、CDの再生も一枚だけでいい感じ(前のは5枚同時で、勝手に次々進むのが煩わしかった)。


文化の日ということだが、論文を書くことが文化的であるとすれば、頗る文化的に一日を過ごした。


人を見る目(内田樹の研究室)

ブックマークの感想をざっと読むと、最初の賞設置のくだりと後の話の繋がりがよくわからないという意見が結構ある。確かに、ノーベル賞クラスの受賞者を増やしたい(あるいは見出したい)のならば、まさしく氏の言う「人を見る目」が必要であるからである。だとすればノーベル賞受賞者を増やすことは間違ったことではないからだ。

想像するに、内田氏の頭(あるいは山形氏の引用)の中には「日本はノーベル賞受賞者を増やすという目標は立てるものの、正しい手段(すなわち、数値化できないものも見極め、すぐれた「見る目」でもって研究の価値の将来性を評価してゆく)を講じていない・講じようがない」という前提があるのだろう。内田氏の話はいろいろ細かな脱線や雑言や暴言(?)が多く含まれるので、ぼんやり読んでいると議論の本質を見失わされてしまう。今回のもその典型か。

それはそうと、ここで言われている「見る目」は、人間の生物としての「本能」的な部分とも密接にかかわっているように思った。たとえば、精巧な機器やコンピュータを使わなければ災害の危険を予見できないと我々は知らない間に刷り込まれているが、昔は多くの人が、そういうものがなくともかなりの確率で見極めていたはず。