「パクる」という言葉がある。個人的な認識では二つ使い方があって、
一つ目は、警察が犯人を捕まえること
もう一つは、何かを盗むこと
である。


しかし・・・この「パク」って一体どこから来たんだろう?
試しに手元の新明解第五版を引っぱってみると、本来は「大口を開けて食べる」という意味で、冒頭に挙げた二つの意味に関しては「通語」とあった。ふうむ。だとすると、「パク」が片仮名表記になりやすいのは、「パクッと食べる」「パクリとたいらげる」などで片仮名表記になりやすいからか。なるほど。


次の疑問。「盗む」の意味の「パクる」とほぼ同じ使い方で「ペチる」「パチる」というのも聞いたことがある。これは辞書にはなかった。やはり関西圏だけなのだろうか?
一つ言えそうなのは、「ペチ」も「パチ」も何かを叩く時の擬音だということ。「パクる」の「パク」も食べるときの擬音ととれないこともないから、「擬音」という点では共通しているのか・・・?

でも、擬音の片仮名表記に「る」がついて動詞になっている例は他にはありそうにないな・・・
「コピる」「アピる」「スタンバる」・・・等は、どれをとっても擬音ではない。


横道に逸れるが、
「ダブる」「トラブる」「ググる」などは、元の名詞と偶然にも音が(ほぼ)同じなので(「ダブル」「トラブル」「グーグル」)、かなり動詞化しやすかったのではなかろうか。グーグル検索が「ググる」になるなら、ということでウィキペディアで調べることも「ウィキる」と言われているようだ(ググッたら565000件!)が、こちらは頗る言い難い。「イキる」ともかなり近くなりそうだし、不便そうだ。


疲れてきたので、無理矢理まとめ。
「片仮名+る」はいくらでも言葉を作り出す。定着しないnonce wordsも含めればかなりの数になるのではないだろうか?(梅田で待ち合わせることを「梅田る」というのも聞いたことがある・・・)