イタリアという国そのものには失望していないけれど、イタリアのサッカー観に失望した。


ジダンの頭突き行為には失望したけれど、ジダン自身には失望していない。

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イタリア・サッカーへのいろいろな批判は、優勝という結果で払拭されたと考えている人は(特にイタリア人の中に)多そうだが、それとこれとは別の問題じゃないか。
ピッチ上での侮辱的発言を否定的に捉えないスタンスや、国内リーグで八百長があったことはれっきとした事実。優勝しようがしまいが、事実は事実。
優勝というのは誰にも否定できない素晴らしい結果だ。そして不正や言葉の暴力は何がどうあっても愚かな行為だ。


ジダンのMVP受賞は、頭突き行為によって不適切なものになったと考える向きもあるようだが、それとこれとは別の問題じゃないか。
ジダンは非常に素晴らしいプレーをし、さして期待されていなかったフランスを決勝までひっぱっていったというのはれっきとした事実。頭突きをしようがしまいが、事実は事実。
彼の頭突きはどう転んでも愚かな行為だ。そして彼のプレーはやはり素晴らしいのだ。

(※もちろん、「大会中にレッドカードをもらった選手は、MVPの資格を欠く」という決まりがあるなら話は別ですが)